第017回 基本的人権の尊重
第017回 基本的人権の尊重
ポイント:基本的人権の尊重の意味
その1 人権保障
憲法第13条 個人の尊重と公共の福祉
すべて国民は、個人として尊重される。
生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、
公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
また、日本国憲法です。この憲法 第13条に基づいて、人権の保障があるのです。
(おもに、自由と結びついています)
わたしたちには、いろんな自由に人間らしくいきるために様々な権利が保障されています。
たとえば、平等権、自由権、社会権、参政権。これら全て、基本的人権です。
しかも、保障されています。しかし、自由ばかりでは、いけませんね。
公正な立場からも、そして、平等な立場からも個人の尊重はされなければなりません。
従って、法の下の平等とも結びついているのです。
それは、憲法 第14条①にあります。
すべて国民は、法の下のに平等であって、
人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、
政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
というわけです。
人権保障は、国家が推進すべきものです。国家は、個人の自由を侵害してはいけません。
国家は、人々の生活の安定と福祉の向上、
そして、差別をなくすことが要求されているのです。
その2 みんなもっている人権
ふだんの生活で人権が保障されているって感じるときがあるでしょうか。
『ない』のが普通です。でも、デモを禁止されたり、
政府を批判すると捕まってしまったり、
電話が盗聴されたりというニュースが流れると
『人権』という二文字が頭をよぎりますよね。
社会的弱者が差別や人権侵害を訴え、
ときの政府や社会に救済を求める運動をするときの支えになるのが
人権の保障です。人権保障、大切にしたいものですね。
その3 社会的弱者の一人、子どもにも人権があります
子どもは、成長しているときを生きています。つまり…
① 親の保護を受ける。
② 飲酒や喫煙ができません。
その結果、一人の人間として子どもは尊重され、
それとともに、人間として健やかに成長する権利をもっているのです。
1989年:『子ども(児童)の権利条約』国際連合で採択
1994年:『子ども(児童)の権利条約』日本が加入
『子ども(児童)の権利条約』の内容
子どもにも人権があるのです。
そして…国の機関は、子どもの最善の利益を考慮する必要があるのです。
もっと、簡単にいえば、国は幸せな子どもたちを育てることを前提にした政策を…
考える必要があるということです。
そして、『ユニセフと世界のともだち』では、
子どもの権利として次の4つをとり挙げています。
① 生きる権利(治療を受けられる権利など)
② 育つ権利(教育を受ける権利、遊ぶ権利、自由の権利、休む権利など)
③ 守られる権利(虐待から守られる権利、障がいをもっている子ども、
少数民族の子どもを特別に守られる権利)
④ 参加する権利(意見を表明する権利、自由な活動をする権利)
参考資料:www.unicef.or.jp/kodomo/kenri/
このサイトは、unicefの子どもと先生の広場です。
そして、ここには、子どもの権利条約をわかりやすく
説明しています。ぜひ、一読してみましょう。
最後に、『基本的人権の尊重』を説明してみましょう。
基本的人権の尊重は、個人の尊重の原理にもとづき、
個人の自由と法の下の平等によって支えられているのです。
それでは、今回はこの辺でおしまいにしましょう。