第004回 地球上の位置をあらわすには?
『地理』を一郎君と桜さんの二人と一緒に勉強していますか。
今回はその第004回目。 今日のテーマは『第004回 地球上の位置をあらわすには?』です。
さて、どんなことを学ぶのでしょうか。
一郎:ぼくたち、地球に住んでるでしょ。
桜 :なに、へんなこと言ってるの当たり前でしょ。
一郎:でもさ、地球のどこに住んでるの?
桜 :何でよ。言いたくないわ。みんなにわかっちゃうじゃない。誘拐されたり、
嫌がらせされたらいやだから、わたしの住んでるところ言うわけないじゃない。
なに、言ってるのよ!おっかしなこというんだから。読者がいるって知ってて、
そういうことを言うの?
一郎:あっ、わかんないんじゃない、本当は…正確に地球のどこどこに住んでますって
言えないんでしょー。負け惜しみじゃないの?
桜 :もう、いいから、先進めて!この前ふりが長すぎるって読者も怒ってるのよ。
早く勉強したいのに、わたしたちのボケと突っ込みがおもしろくて、肝心の内容を
覚えられなかったって言う人が大勢いるのよ。どうすんのよ、これ!
読者のみなさんに悪いじゃない。
一郎:まぁ、そんなに怒らないでよ。今日のテーマを見て!
桜 :『今日は地球上の位置をあらわすには?』よ。
一郎:だ・か・ら、桜ちゃんに住んでるところを聞いたんじゃない?
桜 :そんな私的な質問に答えられません。
いま、ストーカーとかもいるって知ってるでしょ。
情報漏洩して、私のことを危険な目に合わせたいの?いやよ、そんなの。
一郎:ここまで、話してて、わかったんだけど、これを書いてる人、
じつは、僕たちがどこに住んでるか、考えてないんじゃない。
だから、こんなに長ーく、前ふりしてるのかも…。
まぁ、いいよね。それじゃ本題にうつろうっと。
地球は丸いよね。立体だよね。それを、球体っていうんだ。
その球体の位置を表すためには、いろんな方法があるんだけど、
数学では、x、y、z軸をそれぞれ、直角に交わして、座標をつくって、
(x、y、z)という風に表すんだ。地理ではどうやってあらわすのかなって
思っただけだよ。
桜 :わたし、日本のx座標が4で、y座標が3で、z座標が-5のところに
旅行するわなんて、だれか会話してる?なに、オタンコナスみたいなこと
言ってるのよ。
一郎:ちょっと…オタンコナスってなに、それ?
桜 :知らないの?夏目漱石が小説に書いてるの。まぁ、いいわ。教えてあげる。
地球の位置を表すには、経度と緯度を使うのよ。二つの数値で十分なの。
地理では、球体である地球の中心からの角度を用いてあらわすのよ。
その方が、数字が2つで済むから。その角度を緯度と経度っていうのよ。
数学のようにzはどうするの?って疑問が残るでしょ。
それはね、標高って、海からの高さであらわすのよ。
だから、この経度、緯度を覚えればいいのよ。
じゃぁ、まず、緯度から説明してあげる。
赤道を0°として、赤道より北を北緯、南を南緯。赤道は太陽が通る道のことよ。
それぞれ、北極、南極まで分けられるから、
0°~90°まで分けることができるのよ。
緯度が高い、低いという表現があるでしょ。
緯度が高いということは、90°に近いということよ。
じゃぁ、質問するけど北極は緯度が高い、それとも、低い?
一郎:緯度が高い。
桜 :じゃぁ、南極は緯度が高い、それとも、低い?
地球儀をちゃんと見て、答えてね。
一郎:南極は…えっと…緯度が低いかな。
桜 :ほら、ひっかかった。地球儀の下の方にに南極があるからって、低いって
思いがちでしょ。でも、緯度は高いのよ。覚えておいて。よく、先生が
定期テストに出題してるから。
一郎:しかたないでしょ。まだ、地理を勉強し始めたばっかりなんだから。
桜 :じゃ、緯度が低い地域ってどこ?
一郎:どこだろ。赤道かな。
桜 :その通りよ。じゃ、緯度と気候の関係について説明してあげるから、
よーく、聞いておくのよ。
年中暑い地域が多いところが、緯度が低い地域に集中していて、
年中寒い地域が多いところが、緯度が高い地域に集中しているのよ。
もう、質問しないで。覚えて!
一郎:どうしたの、今日は、スパルタ式で教えてるみたいだけど、
もしかして、機嫌悪いの?
桜 :違うわよ。あなたの記憶力と理解力が悪いから言ってるだけ。
一郎:でも、質問させてよ。
桜 :何よ。いま、言ったばっかりよ。質問しないでって。
言ったそばから、質問なんて、ありえない!
一郎:でも、質問しちゃうけど、なんで、高緯度地方は寒いの?
桜 :あー、やっぱり。その質問。説明が面倒だから、パス!
一郎:意地悪はやめて、読者の人にも悪いから、早く、質問に答えてよ。
桜 :なんで、私が知ってるって思うのよ。わたしだって、まだ、中学生よ。
ちまたでは、JCなんて、いわれる中学生なんだから。
全部、勉強してるわけないじゃない。
受験生でもないし、ここで、こうやって一郎と話したって、
バイト代ももらえないのよ。やだ、わたし。自分で調べて。
一郎:そんなこと言わないで、教えてよ。
桜 :じゃぁ、あめ玉、一個、頂だい。
一郎:あげるから、はやく、説明して、紙面がなくなっちゃうよ。
最近、こういった部分をカットしてくれって、言われ始めてて、
脱線することが多いって。勉強の内容より、脱線した話の内容を
覚えちゃって、テストの点数が落ちたってクレームきちゃいそうって、
この作者がぼやいてるよ。
桜 :なに、ぼやいてるのよ。まぁ、あめ玉一個、ちゃんと頂だいよ。
頭つかって、なんか、甘いもの食べたいんだから。
地球が丸いから、高緯度地方が寒いのよ。
太陽から来る光は地球表面にあたるでしょ。
高緯度の地域(北極や南極付近)に
当たる面積の方が、赤道に当たる面積よりも
広くなっちゃうじゃない。
わかんなかったら、部屋を真っ暗にして、
サッカーボールに懐中電灯を当ててみて。
でも、あんまりやってると、ご両親に変な顔されるから、
わかったら、すぐやめてね。
うちの子、大丈夫かしら。最近、ストレスたまってるんじゃないかしら。
怒りすぎたかしら、なんて、思われたら、大変だからね。
話を戻すけど、ここにストーブで部屋を暖めるとき、
狭い部屋の方がすぐ暖まるでしょ。広いところは、なかなか暖まらないわよね。
高緯度地方は赤道よりも太陽の光があたる面積が広くなるから
広い部屋を暖めるのと同じなのよ。だから、寒いのよ。はい、あめ玉!
一郎:しょうがないなぁ。女子って、これだから、嫌だよ。はい、これでいい。
僕のポケットにあったやつだけど、ずっと、入れておいて、あったまって、
ちょっと、ベトベトしてるけど、注意してなめてね。
桜 :ちょっと、ほんとに、なまあったかいし…。男子って、最低ね。
忘れないうちに、経度のことも話しておかないとだめじゃない。
この経度は、本初子午線を基準にするのよ。
本初子午線は、1884年にイギリスのロンドンを通るところと
国際会議で決めたのよ。
それまでは、世界各国にたくさんの子午線があったのよ。
で、世界の中心でもあった、イギリスにしようってなったの。
この『本初子午線』を0°として、それよりも東が『東経』、西は、『西経』。
それから、同じ経度を結んだ線を『経線』、同じ緯度を結んだ線は…
なんていうの?わかる?
わたし、口にあめ玉が入ってるから、いいにくいんだけど。
ちょっとは、乙女ごころを察してよ。
一郎:『緯線』でしょ。
桜 :その通り。でも、それだけ?
北極と南極を結んだ線が『経線』、赤道と平行なのが『緯線』よ。
覚えておいてね。
一郎:ちょっと、質問してもいい?
桜 :だから、口にあめ玉がはいってるって、言ってるでしょ。
一郎:でもさぁ、せっかく、緯度、経度を話してるから、東京の位置を知りたくって。
桜 :GPSで調べたら?仕方ないわね。
東経140度、北緯36度よ。地図帳やググって調べてよ。
一郎:今日は、楽チンだった。
桜 :わたしがどうして、こんなにたくさん説明しなきゃいけなかったのよ。
一郎:でも、なまぬるい、とけはじめたあめ玉もらったからいいじゃない。
それでは、今日はこの辺で、おしまいにします。
(つづく)