第009回 大和政権について、そして、中国、朝鮮半島の交流は?
第009回 大和政権について、そして、中国、朝鮮半島の交流は?
3世紀~8世紀ころの出来事です。
ポイント:大和政権の発展、外交について 考えてみましょう。
その1 大和政権の発展
日本では、『大王の時代』を迎え、
どのようなことが起きていたのか探ってみましょう。
3世紀後半、近畿地方の有力な豪族を
中心とする『大和政権』が
日本の奈良盆地の地域に誕生しました。
このころの日本は、王や豪族をほうむるために
大きなお墓(古墳)がつくられるようになっていました。
そこで、この3世紀後半~6世紀末を
(あるいは8世紀はじめまで)『古墳時代』といっています。
『古墳』のなかでも、
『前方後円墳』が集中している地域は、
有力な豪族がいたと考えられているのです。
『大和政権』に対抗する勢力が存在した地域として、
『吉備(岡山県)』や『筑紫(福岡県)』があることがわかっています。
その2 古墳文化
古墳の構造について
・表面
石がしきつめられていました。
はにわ(人物、家屋、馬の形)が置かれていました。
古墳の構造について
・石室、棺:
祭りの道具(銅鏡、玉、銅剣)がおさめられていましたが、
鉄製の武器や農具、かんむり、馬具などがおさめられるようになったのです。
当時の人々の信仰について
・稲作に関係深いもの
太陽神 (水を支配する)へびの神
・一族を守るとされた神
当時の人々の『死後の世界』について
・死者も死者の国も、、、汚(けが)らわしい。
だったそうです。
『記紀神話(古事記と日本書紀)』に記されています。
また、古墳にも描かれているんですよ。
『八百万(やおよろず)の神』とか、
『イザナギ、イザナミ』って、
聞いたことがないですか。
それらは、『記紀神話(古事記と日本書紀)』にでてくるんですよ。
この『記紀神話(古事記と日本書紀)』は、
ほとんどおんなじことが書かれていますが、
編纂(へんさん)の目的が違ったので、
内容も多少違うところがあるそうです。
ちなみに『古事記』は
天皇の国土の支配や皇位継承の
正当性を国内に示す目的でまとめられました。
その3 中国、朝鮮半島との交流
さて、中国では、、、
4世紀ごろ、国内が分裂し、
5世紀ごろ、南北朝時代に突入しました。
国が、北と南に分裂したのです。
その一方、朝鮮半島では、、、
4世紀ごろ、
高句麗 対 百済 対 新羅
この三国が勢力争いをしていました。
では、5世紀ごろの日本、、、、
うーん、
『大和政権』はどうだったのでしょう。
百済や伽耶(任那)地域の国々と一緒に
高句麗や新羅と戦っていたのです。
このことは、好太王(広開土王)碑に記されています。
また、『大和政権』の王は『大王(おおきみ)』とよばれ、
九州から東北地方南部の地域の豪族を従えていたのです。
・当時の『日本』について書かれている本、、、
南朝の宋の歴史書:宋書(そうじょ)
5世紀ごろ
・倭の王としての地位
・朝鮮半島南部の軍事的な指揮権
この2つを中国の皇帝に認めて
もらうために使いを日本から宋へ送っていたことが
記されていました。
このように、海外にも、日本について
記された本があります。
もちろん、日本にも、記されている文献が残っています。
そうです。あの『記紀神話』で知られる
『古事記』と『日本書紀』です。
その4 大陸文化を伝えた『渡来人』
この古墳時代には、朝鮮半島から日本列島に
移り住む人々が増えました。
しかも、一族でまとまって、移住してきたのです。
こうした人々を『渡来人』とよんでいます。
『渡来人』が日本に広めた技術や学問など
・鉄製の農具をつくる技術
・ため池をつくる技術
・須恵器をつくる技術
・上質な絹織物をつくる技術
・漢字、儒学、仏教
・朝廷の記録や外国への手紙の作成
・財政や政治
たくさんの分野で『渡来人』は、活躍していたんですね。
その5 まとめ
いままでのことを、まとめてみましょう。
『大和政権』が誕生したのは、3世紀後半。
場所は、いまでいう奈良盆地のあたり。
近畿地方の有力な豪族が中心でした。
3世紀後半から6世紀末ごろまでを
『古墳時代』とよびます。
え、どうしてかって?
この時代、
王や豪族の墓が日本各地につくられたのです。
前方後円墳が集中している地域、、、
それは、有力な勢力が集まっていた地域と
一致しているのです。
古墳の構造も覚えておきましょう。
当時の人々は、稲作に関係の深いもの、、、
太陽神やへびの神を信じていたようです。
それから、死者に対する考え方は、
汚らわしい(けがわらしい)でしたね。
当時の日本は、百済や伽耶地域の国と一緒に
高句麗や新羅と戦っていたのです。
『渡来人』が大陸からやってきたのです。
彼らは、多くのすぐれた技術を
当時の日本に広めました。
最後に、大王の時代の政治、人々の生活を
まとめておきましょう。
じぶんなりにまとめて、
理解を深めましょう。
それでは、みなさん!
次回まで、さようなら。