一般的にに会議や物事を決めるときの方法は、 多数決と全会一致があります。
でもその他に「少数決」というものもあります。
Liar game (ライアーゲーム) にもなっているこの「少数決」って一体なんでしょうか。
実は、民主主義の根本的な考え方の一つに… 「少数意見を尊重する」というのがあります。
過半数の人が考えている意見が本当に正しいのでしょうか。
合議制の場合、実は、全会一致で合議するのが理想です。
でも、それができるためには、十分な時間をかけた議論、
そして、意見を一致させなければなりません。
しかも、少数派の意見を持っている人や国の代表の主張する場を
十分に与えなければなりません。
もしかすると、その少数意見が多数意見になるかも知れませんから。
もちろん、多数意見を持っている人や国と少数意見を持っている側が妥協することによって、
できるだけ、意見をすり合わせていくとう方法がとられるのが一般的です。
そこで、ハンス・ケルゼンは多数決の原理を「多数・少数決」と呼んでいます。
一般的には、単純合議制においては少数意見が決定とされることはないです。
でも、現実には、あるんです。
たとえば、大統領制における拒否権、
公共事業のさいの土地買収にかかる地権者の土地所有権(財産権)の優越性などです。
階層的な意思形成パーテイションがある場合、 少数派でも強くなれるのです。
数字で少数派が強くなれる場合を考えてみましょう。
資本金100万円のA社が同じ資本金100万円のB社の51%の株式を保有します。
そのB社がおなじく資本金100万円のC社の51%の株式を保有している場合を考えてください。
資本金は、みんな100万円。でも、A社はどうなるでしょうか。
A社の株主のうち51%の株式を保有するオーナー
(出資額51万円)は 3社全体(出資総額198万円、100+49+49)の経営権を
実質的に握ることが できますね。
ほら、経営の中でも少数だからといって弱気になることはないのです。
アパルトヘイトで苦しめられた南アフリカはどうだったでしょうか。
長い間、少数派の白人が政権を握っていました。
ほら、少数決の原理がちらほら、見え隠れしていますね。
それに、あのムッソリーニ、ヒットラーなど独裁者と言われる人たちも
実際は、少数派だったでしょう。
でも… 世論はその人たちに迎合され、多数派になってしまいました。
あなたは、少数決派、それとも、多数決派?
お多数決のパラドックス:garakuta-clip.com/post-1466/
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