「私は魚だ」 個人情報

2016年10月01日 14:01
私は、四角い透明な板ガラスに囲まれて暮らしている。
つまり、外からは丸見えだ。プライベートな空間などあったものではない。
だから、私にとって、「個人情報の取り扱いについて」などという話題は意味がない。
あの「個人情報」ほどやっかいなものはない。
インターネットがこれだけ普及されれば、
個人情報の取り扱いに過敏になるのは仕方がない。
しかし、あまりに個人情報の取り扱いに神経質な気がする。
ほら、私をみてみろ。
誰が見ても、文句の一つも言わず、普通に暮らしている。
カメラがデジタルになり、現像する必要がなくなったいま、気軽に写真撮影ができる。
便利になった反面、気軽に写真をとれない。
子どもの笑顔をうっかり撮影したら、児童ポルノにつながらないとも限らない。
魚の私は、洋服も着ていないから尚更である。ご注意されたい。
つい最近、FBでは、ベトナム戦争の裸で逃げ惑う裸の少女の写真を
自動削除したことが話題になった。これに至っては本末転倒である。
世の中便利になって、よくなったと思うより、暮らしづらくなったと思った方が正しい。
高性能の小型カメラができ、カメラ付きの携帯電話の普及は人間世界を変えてしまった。
あまりに個人情報をネット上にアップするのが容易になったため、
リベンジポルノ、知らない間に拡散されるあなたの写真。
一度、ネット上に上がったデータは、削除することは、不可能である。
魚である私は、それほど、気にもしない話題だが、人間界では、ことのほか、気にする。
そこで、魚の私が言うのもなんなのだが、
個人情報保護機能付きのカメラを開発すればいい。
顔を認識する機能はほとんどのデジタルカメラにある。
snowやeggのアプリに見られるように、顔を認識することが容易になった。
そこでだ。顔を認識することができるのなら、顔の部分だけ、ぼやかせばいい。
そうなのである。あの国際救助隊「サンダーバード」のように、
写真撮影ができないような装置を開発すればいい。
どんなに撮影しても、磁気の嵐のような写真しか写らないようにすればよい。
ピンぼけ写真だったらだれも、見向きもしないだろう。
湯気いっぱいのお風呂場のような写真しか写らないカメラしかこの世になければ、
個人情報は守られるのである。
すべてが小型化され、高機能になり、
現像いらずのカラー写真や動画ができるようになり、
インターネットの普及が「個人情報の保護」を脅かしているのである。
科学が進歩すれば、いいってもんじゃないのである。
魚の世界には、このような問題が存在しないから
魚に生まれて本当によかったと思っている。
個人情報の保護についていえば、街角にある防犯カメラもそうだ。
個人情報をすべて入手されているかもしれない。
しかも、何時、だれに、見られているかわからない。
記録までされているだろう。
住民の行動パターンを自治体に把握されていたら...
と思うと、ちょっと気になる。
すべては、「防犯」のためであるから、「防犯カメラ」は必要である。
「防犯」は、正義の味方である。
その一方で、街角を通行している人の盗み見をしている。

いわゆる盗撮である。

昔の検閲こそなくなったが、今は、あまりに個人情報を保護するため、皮肉にも
個人情報が漏洩するというニュースが世間を騒がしているのである。

もっとも、透明な板ガラスのなかで暮らす私にはまったく関係のない話なのだが。

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