『フェルマーの最終定理』について(整数問題)

2015年10月10日 12:49

Fermat's Last Theorem

xn + yn = zn

n:自然数、n≧3

x、y、z ≠0、自然数

こうすると…自然数 (xyz) の組が存在しないんです。

n = 2のとき、ピタゴラスの定理です。

この証明は中学校で習いましたよね。

そうそう、三角形にやたら、正方形を描いて…です。

では、小手調べに…

n = 4のときを証明してみましょう。(有名な整数問題です)

4+4 =4…①

をみたす自然数解(a,b,c)は存在しないことを証明しなさい。

x、y、z ≠0、自然数

どうやって証明するかというと『背理法』を利用します。

どうしてかというと…『存在しない』ことを証明するためには、

まず『存在する』と仮定しておき、

そのあとその仮定が間違っていることを証明すればいいということになるのです。

そして、もうひとつ。

『三辺が自然数で、面積が平方数の直角三角形は存在しない』を利用します。

余裕がある人は、実際に証明してみてくださいね。

平方数ってなんでしょうか。整数 n があるとします。このときn2 を平方数といいます。

①式の解を(a, b, c)します。すると①式は次のようになります。

a4+b4 =c4…②

①式の解を(a, b, c)します。すると①式は次のようになります。

このときa,b,cを平方数として考えると

(a22 +(b22 = (c22…③

これは、見覚えがあるでしょう。そう、『ピタゴラス(三平方)の定理』です。

なぜ三平方といわれるかは、分かりますよね。

さて、ここで何を考えないといけないでしょうか。

ちょっと、ここで強引に次のことを考えてみてください。(偶数、奇数…それがヒントです)

A  c4  a4

B  2a2 c 2

C  c4  a4

さてさて、強引が続きます。

A2 + B2 = (c4 a42 +(a22

    = (c4 a4)(c4 a4) +(2a22

    c4 +2(c4)(a4) -(a4

    c4 - a4

    =C2

つまり、

A + B =C2…④

三平方の定理が導かれました。

つまり、3辺A,B,Cからなる三角形は直角三角形のはずですよね。

では、この△ABCの面積を求めてみましょう。

この三角形の面積をSとあらわすと、

S = 1/2×AB

 = 1/×(c4 - a4)(a2 c 2):2は約分できますね。

 = (c4 - a4)(a2 c 2):ここで、a4+b4 =c4…②を思い出して下さい。『b=c4 - a4』です。

 = b4(a2 c 2):平方数を思い出しましょう。

S =(b2a2 c 22…⑤:平方数になっていますね。

ここで、先にお話した

三辺が自然数で、面積が平方数の直角三角形は存在しない』を思い出してください。

△ABCは、直角三角形ということが計算したら、導かれました。ところが…です。

式⑤をみてください。直角三角形で△ABCの面積が、平方数になっちゃいました。

これは、最初の仮定が間違っていることを意味しています。

どうです。これで、n=8も証明できますよ。

350年という長い年月をかけて、いろんな人がチャレンジしたこのフェルマーの最終定理。

だれも、なにも異論を唱えなかった定理です。

ただ、なかなか証明が難しかったのです。

その一部をみなさんと一緒に解いてみました。

では、n=3のときはどのように証明したらよいでしょうか。

また、n=4のときの証明の別なアプローチも調べてみると、楽しいです。

単位円などを利用して、幾何学的に解くのもイメージが膨らむので楽しいと思います。

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