医師が薬物を用いて死期を早めることを『安楽死』。
生命維持装置を利用して生きている末期の患者の
延命措置を行わないようにすることにより死を迎えることを『尊厳死』・
では、これらの死の迎え方にどのような問題があるのでしょうか。
『安楽死』は、そのやり方から自殺ほう助罪や殺人罪に問われるかもしれません。
その一方、『尊厳死』は医療現場で定着しつつある現状があるものの、
終末期医療に対しての国の明確な基準がない状況です。
結果からいえば、日本では、『安楽死』は、現在のところ認められていません。
『尊厳死』についても、終末期の延命措置の中止するための法整備も整っておらず、
今後、どのように『死』を迎えるべきか真剣に考えていく必要があると思います。
アメリカのブリタニー・メイナードさんは、脳腫瘍のためオレゴン州に移り住み、
安楽死を遂げました。このことがインターネット上で議論が活発化したのを
記憶にある人も多いことでしょう。
日本では、自分では延命治療を望まないことが多いですが、
自分の親に対しては延命治療を望む人が多いという傾向があります。
また、逆に自分自身が望んでいたとしても、家族や医師に伝える人は
少ないようです。
しかしながら、個人が人間としてのプライドをもった、
尊厳ある存在として尊重されるためにも、『自己決定権』が保障されなければなりません。
そのうえで、『尊厳死』『安楽死』について議論されると
この問題の解決の糸口が見えてくるのではないでしょうか。